ちょん切りたい腕
彫り師と話した時、こんなことを言ってました。
「まだ駆け出しの頃に彫った他人の腕、
ちょん切ってやりたいと今思うよね。」
さすがに苦笑いだったものの、よくよく考えてみれば、そりゃまあそうだろうなと思うのです。
音楽でも、スポーツでも、アートでも。
写真でも、料理でも、ライティングでも。
接客でも、営業でも、モノづくりでも。
向上心をもって突き進んでいるのなら、何をしている人も同じように思うんじゃないのかな。
過去の自分を振り返った時、そこに未熟さを感じることが出来たなら、また前進していけると思うのです。
そして僕はこうも思うのです。
ちょん切ってしまってはいけないと。
目を伏せたくなるようなアーカイブも。
こっぱずかしいほろ苦い思い出も。
今の自分に到達するために必要であったプロセスです。
そしていつか今よりも先に立った時、また振り返ってみるのです。
自分の歩いてきた足跡が、きっとはっきり見えるでしょう。
経験からなる自信が、背中をポンと押してくれるでしょう。
皆さんにはちょん切りたいもの、ありますか?