2009/05/22

ちょん切りたい腕

彫り師と話した時、こんなことを言ってました。

「まだ駆け出しの頃に彫った他人の腕、
 ちょん切ってやりたいと今思うよね。」


さすがに苦笑いだったものの、よくよく考えてみれば、そりゃまあそうだろうなと思うのです。

音楽でも、スポーツでも、アートでも。
写真でも、料理でも、ライティングでも。
接客でも、営業でも、モノづくりでも。

向上心をもって突き進んでいるのなら、何をしている人も同じように思うんじゃないのかな。


過去の自分を振り返った時、そこに未熟さを感じることが出来たなら、また前進していけると思うのです。

そして僕はこうも思うのです。
ちょん切ってしまってはいけないと。

目を伏せたくなるようなアーカイブも。
こっぱずかしいほろ苦い思い出も。
今の自分に到達するために必要であったプロセスです。
そしていつか今よりも先に立った時、また振り返ってみるのです。

自分の歩いてきた足跡が、きっとはっきり見えるでしょう。
経験からなる自信が、背中をポンと押してくれるでしょう。


皆さんにはちょん切りたいもの、ありますか?