2009/05/02

続・シルクスクリーンの話

スクリーンプリントに使用する道具はいろいろあります。
基本的にはスキージ、パレットナイフ、マスキングテープ、ガラス板、ウェス等ヶ。
プリントを施す位置、キャンバスやインクの種類、デザイン等に対応するためちょっとした工夫で、道具やアタッチメントを作ったりもします。

インクもまた対象によってそれぞれですので、相当な種類のものがあるわけですが、ウェアにプリントをする場合は大きく分けて水性と油性。基本的には伸縮性を兼ねたラバーインクです。
水性ラバーは仕上がりが比較的柔らかく、国内のアパレルブランド等でも大半使用されています。一般的に市販されているシルクスクリーンキットのものも同様です。
油性ラバーは発色が良く、独特の艶があるためインクの存在感が強調されます。PRINTED IN USAのTシャツはほぼ後者ですね。
それぞれに刷り方も乾燥方法も全く異なるため、もちろん作業性においても互いに長所と短所は存在します。

今回のライブプリントでは、水性ラバーインクを使用します。低温でインクを乾燥、定着させられる水性に対して、高温の専用大型乾燥機を必用とする油性は屋外、また出張では物理的に不可能だと判断しました。
ただ、難点が。
水性インクは良くも悪くも自然乾燥をします。となると湿度が大きく影響し、空気が乾燥してしまっているとスクリーンの表面でインクが乾燥してしまい、目詰まりを起こしてしまいます。こうなると効率性が下がるので、いろいろと大変になるわけです。
もちろん対処法は考えてありますが、当日湿度が高いことを祈ります。

諸々の理由があり、普段作業を行っている本格的な環境、設備と同じというわけにはいきませんが、今回のイベントではその環境に見合った簡易ブースを用意します。シルクスクリーンのおもしろさをすこしでも伝えることができたら甲斐が有ります。

是非お越しの上ご覧になってください。そして祈っていてください。湿度が高いことを。